工業大国ドイツ、農業が盛んなフランス、島国イギリスなど、意外にもヨーロッパ諸国には日本と共通点が多かったり。ドイツ御三家ブランドに加えルノーやシトロエンなど、最近ではヨーロッパ車を見かける機会も増え、日本での知名度はけっして低いものではなくなりました。
では反対に、ヨーロッパではどんな日本車が人気だと思いますか? 地元メディアやオーナーの口コミなどから、ヨーロッパで人気とされる日本車を調査してみました。
◆ ヨーロッパではどんな日本車が人気?
車をはじめ、国によって物に対する趣向は異なります。文化、国土、気候、制度、体格…共通点はいくつかあるものの、やはり日本とは違う点ばかり。
例えば、自動車大国ドイツには「アウトバーン」という速度制限のない高速道路がありますし、北欧スウェーデンは日本よりも湿度の少ないサラサラな雪が降ります。体格の話でいえば、格闘技大国オランダは平均身長が185cmもあるんだとか。
ところが今回僕なりに調査してみたところ、世間一般の大衆にウケる車ってのは結局どこも似たようなものということがわかりました。もちろん、販売国に合わせてエンジンなど細かい設定などは変更してるとは思いますが、やはり人気なのは燃費がよくて荷物が積める扱いやすい車なのです。
これから3台のモデルを紹介しますが、これはネーミングが日本国内仕様から変更されていることが何よりの裏付けかなと。つまり、人気ジャンルで売りたいモデルだからこそ、各社わざわざ国内ネームから変更する手間をかけているのです。じゃあ、いってみましょう。
人気車① ホンダ ジャズ
コンパクトハッチがウリのフィット海外仕様
まず紹介するのはホンダ ジャズ(JAZZ)です。同社では、過去にオートバイや3ドアSUVで使用していた名称ですが、ここでは2001年以降に販売されるフィットの海外仕様モデルを指しています。
日本とは異なり、ヨーロッパ諸国では路上に縦列駐車をする文化があります。フランス映画に明るい方なら、道路の端にずらっと車が並べられた光景に見覚えがあることでしょう。となると、取り回しが利くコンパクトハッチバックへと人気が集中するのです。
ヨーロッパでホンダ車ってシビックとジャズでしょ
— tama334 (@t_tama334) February 19, 2019
また、ヨーロッパといえば「自転車の国」としても知られますが、ジャズは後部座席を倒すことで2列目以降がフルフラットになり、自転車一台を軽々積み込むことが可能。
操作性が高いコンパクトボディ、前方後方に見切りやすいデザイン、そしてミニバンにも劣らない積載性は、まさに欧州の都市に最適というわけです。
人気車② 日産 キャシュカイ
都会派に仕立てたエクストレイルの姉妹車
続いては日産のクロスオーバーSUVであるキャシュカイ(QASHQAI)です。キャシュカイとは、2014年まで販売されていた同社デュアリスの後継車のことで、日本では未販売モデルになります。
デュアリスは元々、エクストレイルを都会仕様に仕立てたモデルだったので、キャシュカイは現行型エクストレイルの兄弟車と考えて間違いありません。ヨーロッパといえば足回りが硬いスポーティなモデルが売れるイメージですが、石畳の道路が多いことから、走破性が高いモデルにもニーズがあります。
いずれにせよ、現時点ではヨーロッパでの最重要モデルである #キャシュカイ はもちろんのこと、#ジューク もサンダーランドで生産が継続される予定だ。また、インフィニティのQX30の生産も行われるとのこと。ただこれも、ブレクジットのあとのイギリスの状況ではどうなるか。
— Junya Terazono 寺薗淳也 (@terakinizers) February 6, 2019
加えて登り坂も多いため、ある程度トルクが必要になるシーンも。こういった事情から、ミドルクラスSUVはフランスに住む人にとって、まさに痒いところに手が届くボディタイプなのです。キャシュカイは全長4,394mm、全幅1,806mmと絶妙なサイズ感で、1.8Lディーゼルモデルなら最大トルクも340Nmと非常にパワフル。
余談ですが、キャシュカイはこの絶妙なパッケージから、ドイツをはじめ単月2万台以上もコンスタントに売れ続けているモデルでもあります。
人気車③ トヨタ ヤリス
アクアのポジションを担うヴィッツ海外仕様
最後はトヨタから販売されるコンパクトカー ヤリス(yaris)です。ジャズ同様こちらも海外仕様モデルで、日本でいうところのヴィッツを指します。実は現行型ヴィッツは2013年に生産拠点をフランスへと移し、欧州や北米での販売に重きが置かれています。
ヤリスがヨーロッパで人気の理由は、ハイブリッドモデルの設定によるところが大きいでしょう。近年、環境志向が高まっている欧州ですが、ジャズやキャシュカイにはハイブリッドモデルが用意されていないため、「コンパクト + ハイブリッド」というニーズがヤリスに集中する構図ができているのです。
ヨーロッパで一番見る日本車ランキングはぶっちぎりでヤリスだな、次プリウス。あと欧州仕様のカローラツーリングスポーツがいい感じの大きさで欲しい…
— Sosei (@Sosei920) December 10, 2019
また、生産拠点の変更によって、シート、インテリアパネル、ドアトリムなど、内装のつくりが徹底的に見直されました。車に居心地の良さを求めるヨーロッパ人にとって、この仕様変更もかなり大きかったでしょう。
ちなみに、トルクの設定も海外志向へと変更されたようです。具体的には、従来のヤリスが6,000rpm付近で最大を迎えたのに対し、現行型では4,000rpm付近へと変更され、坂道や悪路で使いやすい仕様になっています。
あとがき
僕は中学校で教員を務めているので、ALT(外国語指導助手)として本校にやってきた外国人と日常的に接してます。やはり話題の中心になるのは「国ごとの文化の違い」。
もうオッサンだからか、女の子を相手にするとついお酒の勢いで下ネタを振ってしまう。
ただ驚いたのが、アメリカの子ってかなりオープンなんですよね。ほんと、国によってノリや好みって全然違うんだなぁと思いましたとさ。